【釜川クロッシング!2025シンポジウムレポート】
11月22日、宇都宮・ビルトザリガニ4階イベントスペースにて、「釜川クロッシング!2025 シンポジウム」を開催しました。
ゲストには、別府でアートで地域を活性化された BEPPU PROJECTの山出淳也さん と、雑誌『ソトコト』編集長の 指出一正さん をお迎えしました。
【山出淳也さんの講演】
シンポジウムでは、山出さんは別府で進めてこられた「BEPPU PROJECT」や 「星座型・面的アートコンプレックス構想」 を紹介しました。これは、特定の大規模美術館にアートを集約するのではなく、地域全体を多様なアート活動の複合体として捉える考え方です。
山出さんは、2005年以降の1000件を超える実践、評価の仕組みづくり、地域の寛容性を育む取り組み、創造性が発揮できるまちづくりについて語りました。その本質を突く視点と大胆なアプローチは、参加者に大きな刺激を与えました。
参加者からは、「まちづくりの視点が新鮮だった」「釜川でも面的に展開したい」といった声も多く寄せられ、釜川の今後の展開を考えるうえで貴重な示唆となりました。
【パネルディスカッション】
後半は、インディペンデント・キュレーターの 青木彬さん をモデレーターに、山出さん、指出さん、そして 釜川から育む会代表・中村周 によるパネルディスカッションを実施。多角的な視点から釜川の未来と可能性について活発な議論が交わされました。
特に、指出さんから、2014年に宇都宮市が二拠点居住(ダブルプレイス)を提唱し始めたのは全国的にも最先端で、釜川はその中でも際立っている。これをアート×ローカルの組み合わせの中でさらに促進させることで、釜川ないしは宇都宮にとって良い影響を生むのではないかとのご助言をいただきました。
また、ご自身の「流域思考」に基づく意見も提示されました。これは行政区分にとらわれず、川の流域圏単位で地域やコミュニティを捉えることで、地域間連携や新しい創造的取り組みの可能性が広がる、という考え方です。この視点は、釜川流域での面的・多角的なアート活動や地域振興の可能性を考えるうえで、大きなヒントとなりました。
【総括】
山出さんの緻密で大胆な様々な実践は、地域アートの可能性を示すだけでなく、若い世代のキャリア形成やまちづくりの視点を参加者に届ける場となりました。地域資源とアートを活かした新しいまちづくりの可能性を考える上で、大変充実したシンポジウムとなりました。